3Sを追求し、誕生した「暮らし」を支えるサービス
きっかけは育児中の「あったらいいな」
私はもともとブライダルの仕事をしていましたが、3人目を妊娠した際に仕事を辞め、子育てに専念しました。育児中心の生活は想像以上に大変で、子どもはかわいいけれど、日々の忙しさで家がどんどん汚くなっていくのが苦痛でした。いつまでこれが続くんだろうと悲しくなっていたところ、たまたま見たガイアの夜明けで「3S(整理・整頓・清掃)」という言葉を知ったんです。番組では3Sを実施して赤字から黒字に回復した会社が取り上げられていて、衝撃を受けました。
まずは家族のためにと自己流で3Sをやってみたのですが、やっているうちに「これは世の中の役に立つかもしれない」と思いました。他でもない私自身がほしいサービスでしたから。さらに「掃除だけじゃなく家事代行も同時にやれば喜ばれるんじゃないか」と思い、勉強しながら、会社を起こしました。
「暮らしかたを提案する」という仕事
最初は手探りではじめ、お客様とともに歩みながら今のかたちを作り上げていきました。1000以上の部屋を触らせていただき到達したのは「暮らしかたを提案する」という在り方。弊社が取り扱うのは「家事代行」と「お掃除・片付け」のふたつですが、すでにあるプランを選んでもらうのではなく、ヒアリングを通してご家族に合った唯一無二のオーダーメイドプランを提案します。
流れとしてはまずヒアリングの後、すべての部屋を拝見します。そして「この方(家族)が、どう部屋をつくっていきたいか」を確認し、提案を重ねていきます。たとえば「時間がなくて片付けができないけど人を呼びたい」のであれば「一部屋つぶして物置にしましょう」。どうしても洗濯物が溜まってしまうのであれば「ファミリークローゼットの部屋」を作り、スペースごとに家族を区切って「たたまない」選択をしましょう、という風に、各部屋の提案からスタートします。
よく「掃除は捨てることからはじまる」といわれますが、私たちは「ひとつの正解」を目指すのではなく、家族それぞれの暮らしかたに合った掃除・片付けの方法を探しましょう、というやり方。「こっちで一旦きれいにするから、がんばって維持してね」ではなく「できない人にはさせない方法を考える」のが暮らしかたらぼの方針です。
暮らしかたらぼが目指すもの
暮らしかたをご家族と
「ともに(コラボ)」「研究(ラボ)」する
会社に経営理念があるように、家庭にもそれぞれの理念があります。私たちの仕事は、ヒアリングを通して各家庭の理念に気付いてもらうこと、そしてお掃除・片付けを通して理念の達成を手伝うことです。だから掃除・片付けを通して家族の関係性がゆたかになることもあるんですよ。
たとえば母親と息子の関係性で片付けをして欲しいママと、片付けしたくない子どもの戦いがありますよね。そこに第3者である私たちが親戚のおばちゃんのように入っていく。お母さんには口を出したいところをぐっと我慢してもらって、子どもに第3者のおばちゃん的立場から掃除の仕方を教えていく。一対一だと難しいことが、ちょっとおせっかいな他人の介在によってうまくいくということも多いんです。
「この方は整理ができないのではなく、そこに向き合う時間がないだけだ」と思ったら家事代行に移行することもあります。それでいい時期もあるんです。十人十色の暮らしかたをそれぞれのご家族と「ともに(コラボ)」「研究(ラボ)」する。「暮らしかたらぼ」の「らぼ」はそのふたつからきています。